彼がいない世界 3
彼は唯一無二の、揺らがない存在。
それでもいいからと言われ、たまに会ってる人もいたし、
ずっと会いたがって誘ってくれる人もいた。
男友達を含む仲良しグループもあった。
でも、一気にそれらが色褪せた。
誰にも、誰のどんな言葉にも、気持ちが動かない。
お茶だけだろうと、男の人と会う気にならない。
グループの集まりにも行く気にならない。
たまに会ってた人には、もう会えないなら、最後に顔を見て、きちんとさよならしたいと言われた。
それでも、会う気になれない。
失って痛感した。
彼がいるから、この世界に色がついてた。
彼の存在が、女としての私を存在させていた。
彼がいないなら、私はもう女である必要なんかない。
自分でも思ってたとおり、彼は、私の最後の男。
お茶のみのお誘いも、メッセージのみのやり取りも、LINEすら、
全く興味がなくなった。
たった一年で、
本当の自分を出せる必要な存在を二人とも失った。
先に死ぬのは私のはずだったのに。
これから私はどうすればいいんだろう。
もう、二度と、本当に心開くことはないだろうと思った。
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