初めての涙
会わないうちに
彼は相棒の他に事務所を任せる人と、他に2人従業員を増やしてた。
仕事に女を入れるのは嫌いと言う変なこだわりのある彼は
事務をまかせる相手も男性に。
そして、何かを抱えてる人ばかり。
彼らしいです(笑)
職場でパワハラにあって追い詰められて退職後、引きこもりになった子。
うつ病になり引きこもりになってた、定時制時代の同級生。
でも、それぞれが、それぞれの個性や得意分野を活かし、仕事が切れることなく入ってきてた。
だけど、中にはやはり、それらを快く思わない人達もいる。
出る杭は打たれる。
再会して10日ほどした頃、会いたいと言われたけど、急に言われても困ると断った。
旦那ももう帰宅していたし、家を出れない。
「だよね。ごめん」
と、返信してきたのに
30分後、結局、近くのコンビニに来てしまったとメールが。
再会した時といい、今回といい、彼らしくない。
少しでもヤバいかもしれないとか、どちらかが少しでも無理をする羽目になるなら、
会わないようにする考えなのに。
なので、気になって
近所に住む父親の家に おかずを持って行ってくると言う言い訳をして家を出た。
何かを話す訳では無いのに、なんとなく変な気が。
結構、きつい目にあったらしい。
前に彼が言った
「世の中、甘くはないけど、そんなに厳しくもないよ。
どんなに辛い事があっても、半年後や一年後には、こんな事があったな~って、笑って振り返れるんだから」と。
今回、それをそのまんま、彼に伝えた。
あなたが教えてくれたんだよって。
静かに苦笑した後、彼がすごくすごく迷いながら、言いにくそうに、
そして、やっと
「抱き締めて」って言った。
私は、彼を抱き締めて、頭を撫でた。
無言だったけど、私の腕の中に顔をうずめた彼が涙を拭く気配があった。
1分もしてないうちに、離れた彼は
「半年後じゃない、明日には、笑い話にしてやるしっ!」と言った(笑)
彼が私に甘えたのは、後にも先にも、
その時1度きりでした。
その時も、たった10分。
車の中で、キスすらしない時間。
それなのに、彼は
「本当にありがとう」と言ってくれた。
あの時のように、
もう一度、私に甘えてくれていたら、
彼は今も生きてたんだろうか。
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