1度だけ
奥さんと上手くやっていこうと頑張る彼。
普段は上手くやって行ける。
ただ、機嫌が悪い時は、その様子に母親を思い出して、辛くなるだけ。
でも、産まれてくる子供は可愛い。
お腹で動くだけで、それを聞くだけで、すでに愛おしいと言ってた。
他で愚痴れない事を私に愚痴る。
基本、愚痴をこぼす事を「男らしくない」と思っている彼は
そこで軽く自己嫌悪にもおちる。
だけど、あの異常な母親と関わる事のストレスは
私とでなければ共有出来なかったと思う。
どんなに説明しても、他人には伝わりきれない😓
そして、彼が言った。
「おれは、中三の時から、mioちゃんに憧れてた。
俺の初めては、mioちゃんに。と思ってた.」
Σ(゚∀゚ノ)ノ全くもって気づかなかった。
し、そんなこと、想像もしたことが無い。
だって私にとっては、知り合いの息子で、うちの次男をめちゃくちゃ可愛がってくれるお兄ちゃん。
そして、息子達に、あんな男になってねと言うような理想の「男」←でも、男性として意識したことは皆無。
まぁ、過去形だからと、
知らなかった、ありがとうと返す。
2週間後、メールが来た。
「1度だけ。
俺の夢を叶えてください。
ずっと黙ってた気持ちを伝えてしまったら、気持ちがとまらなくなった。
1度だけでいい。それで俺は頑張っていくから」
迷った。
だって「1人前の男」として見た事は1度もない。想像つかない。
でも、こんな事を言うなんて、相当、気持ちが疲れているのは、わかった。
12歳からずっと見てきた私には
こんな事を頼む彼の精神状態が、手に取るようにわかった。
包み込んであげたい。
癒してあげたい。
それで、彼がまた、自分で選んだ道を強く歩いて行けるなら。
1度だけ。の約束で
私達は、初めて男と女になった。
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